井戸公式の間違い?2008/12/22

「井戸公式が異なっているが、どちらが正しいのか?」という問い合わせが忘れた頃にやってくる。

不圧井戸公式の場合は、以下の通りである。( 記号説明は省略する )

表記方法1 Q = π×K×( H×H - h×h ) ÷ ln ( R÷r )

表記方法2 Q = π×K×( H×H - h×h ) ÷ { 2.3×log ( R÷r ) }

分子は同じだが、分母が違うというのである。

答えは、どちらも「正しい」である。

ln は底を e とする自然対数、log は 底を 10 とする常用対数を表している。

試しに、「底の変換公式」でチェックしてみる。

ln X = log X ÷ log e

= log X ÷ 0.434294481....

= 2.3 × log X

X = ( R÷r ) を代入すると、

ln ( R÷r ) = 2.3 × log ( R÷r )

となる。

自然対数は Natural Logarithm 、常用対数は Common logarith であり、ln は Natural Logarithm の頭文字をとっているのかも・・・。

(続)新オープンシールド工法2008/12/23

新オープンシールド工法の掘進状況です。

掘削幅 7.1m、掘削深度 GL-7.2m の大規模断面です。

シールド掘進方向の両側にはウェルポイントが配置されています。

ウェルポイントの実施計画は、ウェルポイント工法による揚水試験を行って作成しました。

確認された透水係数は極大となる K = 0.1cm/sec のオーダーでした。

自然水位はGL-2mです。

ウェルポイントの打設ピッチは 0.5m 、ライザパイプ長は 6.5m です。

函体上面まで地盤を切削したうえで、ウェルポイントを打設しました。

地下水の豊富な地盤で新オープンシールド工法を採用する場合、地下水位低下工法の併用は必須条件なのかもしれません。